読みました。
棚橋のキャラからしてちょいと話題性に偏ったアイドル的な本かと思ってスルーしてたんですが、各所で評判が良いのと、棚橋がラジオ等で発するマーケティング理論にひかれてポチってみた。
感想
書かれているのはタイトル通り棚橋が入団してから最近に至るまでの経緯。
どん底まで落ちた新日本プロレスが浮上していく際に彼がどの様に振舞っていたかが書いてある訳です。
どん底時代を知っているだけにそこは気になっていたのですが、読んでみるととてもシンプルな事でした。
彼は特別何かをしたのではなく、何があっても腐らず前向きに、徹底的なプロ精神を貫いただけです。
激しいブーイングを受けても決して心を折らずに前向きに試合に向かい、プロモーターさん等からの誘いはどんなに疲れていても参加。更に節制のためにウーロン茶で乾杯。
この様にとてつもない前向きさとプロ意識でガムシャラに闘い続けた事が少しずつ身を結び、今新日本の大爆発に繋がったのでしょう。
これらは言葉にするのは簡単ですが実行するのは物凄く大変だと思います。
地道に根気よく前向きに。
鉄の意志で見えない出口に向かって走り続けた彼を本当に尊敬します。
ファイトスタイルや試合後のファンへの態度、サービス精神等1レスラーとして彼の事は大好きでしたが、そこに尊敬の念が加わりました。
また、あの様に元気一杯に振舞っていますが、長年の闘いで膝がボロボロな事にも驚きました。
本の中にも書いてありますがやはりプロレスラーというのはとてつもなくタフな仕事。捻挫や打撲なんて怪我のうちに入らない様です。
プロレスというのはウサインボルトの様にずば抜けた選手が居ても、1人で突っ走って振り切っては成り立たず、相手の技を受けて魅せる家業です。
年間100試合以上行えば怪我は必然でしょう。まさに体を張ってファンを魅了する彼等が正当に評価される今はとても素晴らしい時代かなと思います。
��とはいえ現状日本は新日の一人勝ちなので、大変なレスラーは数知れずですが。)
中邑真輔を初め、主力級がドッサリ抜けた新日本プロレスですが、棚橋弘至が居ればきっと大丈夫でしょう。
そして現在の新日本プロレスはどんな企業も参考にしたほうが良い!と思うくらい時代に乗ったマーケティングを行っています。
ソフト(選手)もハード(団体)しっかり整った新日本プロレスの快進撃は何処まで続くのでしょう。
つまり大人気団体とそのエースの成り上がりが書かれたこの本は、マーケティング本としても一読の価値が有ると思うのです。